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エルダー博士のMACDダイバージェンスを取り入れた手法の検証、第4回になります。今更ですが、Moving Average of OscillatorがMACDヒストグラム(MACDマイナスシグナルの値をゼロラインを挟んだヒストグラムとして表示)の代わりになってくれるのに気付いたため、ヒストグラムでの検証をしてみようかと。
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第一回 : 【エルダー博士】 MACDダイバージェンス手法の検証その1 第二回 : 【エルダー博士】 MACDダイバージェンス手法の検証その2 第三回 : 【エルダー博士】 MACDダイバージェンス手法の検証その3
今回は4時間足オンリーで行います。
条件
- 通貨ペア … ポンド円
- 時間足 … 4時間足
- 1トレードのロット … 10000通貨
- スタート資金 … 10000USD
エントリー
- 4時間足でMACDヒストグラムのダイバージェンスが確認されたこと
- ショートエントリー : ダイバージェンス確認後、MACDヒストグラムの山が下りに転じる
- ロングエントリー : ダイバージェンス確認義、MACDヒストグラムの谷が上りに転じる
注.1) ダイバージェンスは、ゼロラインをまたいで発生するもののみとします。
注.2) ダイバージェンスラインを引くのは、MACDヒストグラムの「山1→谷1→山2」または「谷1→山1→谷2」に対してのみとします。
このチャートで言えば、ピンクラインはダイバージェンス、黄色ラインは適用範囲外。
利食い
- ショートポジション : 直近の安値近くのローソク足終値または1~2回前の高値のローソク足終値付近(サポレジになりそうな目立つ高値・安値)
- ロングポジション : 直近の高値近くのローソク足終値または1~2回前の安値のローソク足終値付近(サポレジになりそうな目立つ高値・安値)
- いずれもポジションと反対方向のダイバージェンスが発生したら即時手仕舞い。
損切り
- ショート・ロングいずれも、ダイバージェンス発生が確定したスイングの高値・安値より少し( 10pips~)離す。
- ダイバージェンスの起点が近い場合、起点から少し離した場所に損切りを置く。
結果
- 試行回数 … 61回
- 勝ちトレード…38回
- 負けトレード…23回
- 最大連勝回数…5回
- 最大連敗回数…7回
- 通貨ペア … ポンド円
- 時間足 … 4時間足(メイン)
- ロット … 1万通貨固定
- 時期 … 2001年3月~2002年3月13日
- 開始時資金 … 10000 USD
- 終了時資金 … 16064 USD
- Profit Factor … 3.53
- 一日あたりトレード回数 … 0.14
感想
試行回数が少な目ですが、MACDの山谷を使うパターンよりもかなりトレードチャンスが増えました。また、若干勝率も良く、利益率も高めの結果が出ました。通常のダイバージェンス、ヒドゥンダイバージェンス、両方とものべつ幕なしにトレードした結果です。
- 通常のダイバージェンス … 価格の伸びにオシレータが着いていけない、反転を示すと言われているパターン
- ヒドゥンダイバージェンス…オシレータの伸びに価格が着いていけない、調整終了とトレンド継続を示すと言われているパターン
負けトレードの主な原因
- 日足のMACDの向きと逆方向のトレード
- 日足で発生したダイバージェンスと逆方向のトレード
- 「複数の山・谷」に引っかかる
- 欲深にターゲットを設定して、到達前に逆方向のダイバージェンス出現
あまり面白くない分析かも知れませんが、やはり日足に逆らうトレードはしない方が賢明ですね。次回は、日足の方向をトレード基準に取り入れて、データを取りたいと思います。
今後の課題
- ヒストグラムでダイバージェンスが出ていないが、MACD側でダイバージェンスが出ている場合の対処
- ヒストグラムの「大きな山1--谷1--山2--谷2--大きな山3」などの複数の小さな谷をまたがるパターンの有効性の確認
- ゼロラインをまたがない「ダイバージェンス」でトレンド反転・トレンド継続するパターンへの対処(エルダー博士的にはNGですが)
この辺りもルール化して検証の対象としていきたいと思います。
本日はこの辺りで。
MACDトレード用の便利ツール紹介(1/14追記)
MACDダイバージェンスを自動描画してくれる無料インジケータ
ライン(EMA)表示バージョン FX5_MACD_Divergence_V1[1].1.mq4 [表示]
ヒストグラム(MT4標準)表示バージョン FX5_MACD_MetaTrader.mq4 [表示]
※いずれも「ダイバージェンス候補」の表示です。EMAの山谷やヒストグラムの頂点の確定前の状態の、ダイバージェンスの可能性あり、の段階で表示されます。
MACDヒストグラムダイバージェンスを自動描画してくれる無料インジケータ
こちらはMACDヒストグラム(OsMA)ダイバージェンスを素直に表示
何かを修正しているようですが、ヒストグラムの山の高さなどが微妙に異なります。精度はこちらが上か。
MT4のMACD、各種ダイバージェンス自動描画インジケータ、OsMAを一画面に表示してみました。Correctは何を「修正」してるんでしょうか…。今度調べてみます。
MACDウォッチャ
MACDとSignalのクロスやSignalとゼロラインのクロスを監視、各種条件を設定してクロスしたらメールでアラートを飛ばしてくれるツールです。忙しい方はこうした自動化ツールを活用するのも手です。
MT4 MACD ウォッチャ
WatcherMACD
MACDによるトレンドが出ている通貨ペアを効率よくサーチできるMT4インジケータ。MTF(マルチタイムフレーム)で方向がそろっている通貨ペアを一目で見つけられます。ひとつひとつチャートを開いて物色する手間も省けますね。
WatcherMACD画面イメージ