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(*- -)(*_ _)ペコリ
前回に引き続き、アレキサンダー・エルダー博士の『投資苑』と『エルダー博士のダイバージェンストレード』等で取り上げられている、MACDダイバージェンス手法の有効性を確かめるべく、FT3(ForexTester3)でメモを取りつつ追加検証中です。
今回は、前回記事に書いた改善案を実行する前に、もう少し負けパターンやトレンドに乗れないパターンを収集するべく、4時間足単体での追加検証データ取りをメインにしています。
前回記事 : 【エルダー博士】 MACDダイバージェンス手法の検証その1
検証ルールと結果更新
条件・エントリー・利食い・損切りルール
※注意事項
電子書籍に、『エルダー博士のダイバージェンストレード』では、MACDヒストグラムを使用することが書かれていますが、ここではMT4標準のMACDを使用しています。スマートフォンでトレードを完結させるため、AndroidおよびiOSのMT4アプリで使用することを想定して試験をしております。ご了承のほどお願いします。
※1/9追記
MACD2などの名称ではありませんが、MT4標準インジケータのMoving Average of Oscillator がMACDヒストグラムに相当するのに気付いていなかったため、延々と標準MACDで先に検証してました…。第4回以降、Moving Average of Oscillatorを使用して、本来使用されるべきMACDヒストグラムによる検証を進めていきます。
条件
- 通貨ペア … ポンド円
- 時間足 … 4時間足
- 1トレードのロット … 10000通貨
- スタート資金 … 10000USD
エントリー
- MACDダイバージェンスが確認されたこと
- ショートエントリー : ダイバージェンス確認後、MACDの山が下りに転じる
- ロングエントリー : ダイバージェンス確認義、MACDの谷が上りに転じる
利食い
- ショートポジション : 直近の安値近くのローソク足終値または1~2回前の高値のローソク足終値付近(サポートラインになりそうな目立つ高値)
- ロングポジション : 直近の高値近くのローソク足終値または1~2回前の安値のローソク足終値付近(サポートラインになりそうな目立つ高値)
損切り
- ショートポジション : 通常のダイバージェンスの場合はエントリー時点の高値の少し上まで上昇したら損切り。ヒドゥンダイバージェンスの場合、エントリー時点の高値より手前のヒドゥン起点になる高値 or エントリー時点の高値(価格差が100pips以上あったりしたら後者を使用)
- ロングポジション : 通常のダイバージェンスの場合はエントリー時点の安値の少し下まで下降したら損切り。ヒドゥンダイバージェンスの場合、エントリー時点の安値より手前のヒドゥン起点になる安値 or エントリー時点の安値(価格差が100pips以上あったりしたら後者を使用)
結果
- 試行回数 … 55回
- 勝ちトレード…31回
- 負けトレード…24回
- 最大連勝回数…5回
- 最大連敗回数…3回
- 通貨ペア … ポンド円
- 時間足 … 4時間足
- ロット … 1万通貨
- 時期 … 2001年3月~2003年11月16日
- 開始時資金 … 10000 USD
- 終了時資金 … 15207 USD
- Profit Factor … 3.00
- 一日あたりトレード回数 … 0.05
勝率は6割弱にやや悪化。プロフィットファクターも3.00に低下。恐らく4時間足単体で続けたら悪化はしても良化はしないと思われます。
よくある負けパターン1
日足と逆方向のダイバージェンスが4時間足で出てしまい、それに従ってトレードして負けるパターン。
例) 日足は強気ダイバージェンス、4時間足は弱気ダイバージェンスの場合、検証ルールに従ってショート、即損切りというパターン。
日足
4時間足
よくある負けパターンその2
日足MACD(ダイバージェンスではない) と逆行する方向のトレードサインが出た場合に、欲深に遠めのサポレジを利確目標に設定してしまった場合。
目標に到達することはまずないので、Risk:Reward=1.0 : 0.5~1.0 の範囲で小幅にしか取りに行かない、もしくは見送りにすると勝率も上がりリスクも減る。
よくある負けパターンその3
前回記事に書いた通り、MACDの複数の山に対応し辛い。
例) 弱気ダイバージェンス発生 → ショートエントリー → 価格が強気トレンド方向に戻り損切り → 再度弱気ダイバージェンス発生 → ショートエントリー → 大きく下落
結果的に大きく取れるものの、一度目のエントリーで負けるため、全体の結果に悪影響を及ぼしてしまう。これをうまくフィルタリングする方法が欲しいところ。
※ 『エルダー博士のダイバージェンストレード』 で紹介されている、「トリプルダイバージェンス」に相当します。
トレードチャンスを見逃すパターン
- ダイバージェンスを伴わないトレンドに乗れない
やっぱりこれを何とかしないとどうしようもない。4時間足で検証した場合で、一日当たりのトレード回数0.05、つまり20営業日に1回しかトレードチャンスが来ないのはかなり厳しい。逆に5分足でやればこの48倍チャンスが来るんだろうか。
- 右肩が欠けたパターン
※ 『エルダー博士のダイバージェンストレード』 で紹介されている、「右肩が欠けたパターン」のことです。
トレードチャンスを増やすため、これは取り入れる必要がありそうですね。ダイバージェンスとしては稀なケース、と言われていたためスルーしていましたが、FXだとそれなりに出てくるので。
当面の感想というか所見
サブルールというか、複数のエントリー基準の一つとしてしか使えないので、あまり疲れずに組み合わせられるダイバージェンスに頼らないエントリールール (できれば異なるインジケータは使わずに) を考える必要あり。
MACDトレード用の便利ツール紹介(1/14追記)
MACDダイバージェンスを自動描画してくれる無料インジケータ
ライン(EMA)表示バージョン FX5_MACD_Divergence_V1[1].1.mq4 [表示]
ヒストグラム(MT4標準)表示バージョン FX5_MACD_MetaTrader.mq4 [表示]
※いずれも「ダイバージェンス候補」の表示です。EMAの山谷やヒストグラムの頂点の確定前の状態の、ダイバージェンスの可能性あり、の段階で表示されます。
MACDヒストグラムダイバージェンスを自動描画してくれる無料インジケータ
こちらはMACDヒストグラム(OsMA)ダイバージェンスを素直に表示
何かを修正しているようですが、ヒストグラムの山の高さなどが微妙に異なります。精度はこちらが上か。
MT4のMACD、各種ダイバージェンス自動描画インジケータ、OsMAを一画面に表示してみました。Correctは何を「修正」してるんでしょうか…。今度調べてみます。
MACDウォッチャ
MACDとSignalのクロスやSignalとゼロラインのクロスを監視、各種条件を設定してクロスしたらメールでアラートを飛ばしてくれるツールです。忙しい方はこうした自動化ツールを活用するのも手です。
MT4 MACD ウォッチャ
WatcherMACD
MACDによるトレンドが出ている通貨ペアを効率よくサーチできるMT4インジケータ。MTF(マルチタイムフレーム)で方向がそろっている通貨ペアを一目で見つけられます。ひとつひとつチャートを開いて物色する手間も省けますね。
WatcherMACD画面イメージ