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今回は、世に出ているトレーディング教材のレビュー記事です。
販売ページがちょっとアレですが予想外に中身がしっかりしており、トレード初心者の方がトレード技術を磨くのにも、トレード中上級者が自分のトレード技術を見直して復習するのにも、非常に有用で参考になる教材であるため、ここで紹介します。
「SRプライスアクショントレード」の概要
簡単な紹介
著者である小野亘氏いわく、「ファンドマネージャーが実際に1日で2000万円勝ち続けている安定感抜群のFX手法」とのことです。ファンドマネージャと言ってもピンキリなので何とも言えませんが…。実際に授業料として150万円を支払い、その対価として教わった手法とのこと。
プライスアクショントレードというとハードルが高そうに感じるかもしれませんが、欧米では割とメジャーな手法として知られています。言葉通り、プライスのアクション、つまり値動きからパターンを先読みしてトレードする手法になります。平たく言えばインジケータに頼り過ぎずにローソク足の値動きをきちんと見てトレンドフォローでトレードしましょう、という手法です。
販売ページの謳い文句として、
1日60分の練習を1週間続けると
あなたのトレードに今までとは違う
結果が表れはじめます。90日後には1ヶ月で約500pipsの利益を取れる
トレードスキルが身につきます。
(資金量を2倍にすることが可能です)SRプライスアクションFXトレードマニュアルは、
実際に投資ファンド会社が使っている
初心者を12週間で常勝トレーダーにする手法を
分かりやすくまとめたマニュアルです。
マニュアルに書いてある方法を
何も考えず実行すればあなたの証拠金は
28日後には10%、人によっては30%
安定して増え続けていくでしょう。でも完全にノウハウをマスターするには
8週間から12週間の練習が必要です。どんなに遅い方でも174日後には
目標を達成できるようなノウハウです。回数で言えば約100トレードを
正しく練習すれば勝てるコツをつかめます。
などとかなり大きなことを言っていますが実際どうでしょうか。ちょっぴり胡散臭い投資マニュアルっぽく見えてしまい残念なところです。
実際の内容(概要)
胡散臭いと受け取られかねないセールスレターに反して、内容は王道とでも言うべき正統派のトレード教材です。「楽して勝てます」とは180度正反対の内容なので、頭を使わずに勝ちたい方はこれを手に取るのは止めた方が良いでしょう。
- トレンドライン
- 水平線
- ダウ理論
- マルチタイムフレーム
これらをガチガチに駆使してトレードをしていくため、「このインジケータが矢印出したらポジション取って寝てれば勝てるよ!」といった初心者を誘う甘言とは無縁の内容です。
前提知識 : プライスアクショントレードについて
プライスアクショントレードは、1本または複数の連続したローソク足の動きに着目してトレード行うというトレーディングスタイルです。全くの初心者には実行不可能なもので、ある程度の知識と経験が要求されます。インジケータに頼らなくても、ローソク足の動きを読み込めば相場の心理を正確に把握し、的確なポイントでトレードできるよ!というもの。
日本語の書籍でも、アル・ブルックスやボブ・ボルマンの著書の和訳版が販売されています。良い事は多々書かれているのですが、和訳が酷くて読み辛いです。ボルマン本はかなりマシですが…。
さて、プライスアクションを正確に読み取れるようになると、以下のポイントが見えてくるようになります。相場の環境認識を正しく行い、我慢するべきところは我慢して勝てるポイントでエントリーしていくことで、少しずつ勝てるようになっていくことがこの教材で得られる内容です。
- 相場の大きな流れ
- 抜けたら価格が大きく動くポイント
- 価格が動くであろう方向
この教材はローソク足だけでトレードする内容か?
というと、そうではありません。
ダウ理論とプライスアクションをかなり重視していますが、MT4に標準搭載されているメジャーなインジケータをいくつか補助的に使用します。メインではなく補助として。そのため、プライスアクショントレードの初心者の方にも割と取っつきやすいと言える内容です。
SRプライスアクションFXトレードマニュアルについて
マニュアルの概要
SRプライスアクショントレードは、全98ページのPDFまたは冊子で提供される書籍です。
目次は以下のとおりです。
1 はじめに
2 トレードする通貨について
3 トレードで使用する時間足について
4 テクニカル分析について
5 基本準備
6 トレード準備
7 トレードルール
8 具体的なエントリーポイント(トレンドフォロー)
9 具体的なエントリーポイント(逆張り)
10 最後に
11 サポートについて
このマニュアルのトレードスタイルは、ざっくり以下のとおり。
- トレンドフォロー
- マルチタイムフレーム (メイン15分、長期足として1時間足以上)
- 通貨ペア … 何でもOK (マニュアル内ではポンド円を使用)
- リスク・リワード比率 1:1より大きく
- ダウ理論、水平線を特に重視
- チャートパターンやフォーメーションも利用し、複数の根拠から確度の高いトレードを行う
SRプライスアクショントレードの利点
- ダウ理論(高値安値切上げ・切下げをいかにトレードに用いるか)を短いながらもきちんと解説している
- 上下目線の判定基準・根拠が明確
この辺りはよくまとまっており、実践的な教科書としての価値もあります。パン屋さんの和訳本よりは相当分かりやすいので時間の節約にお金を使うという意味で。
SRプライスアクショントレードの欠点
- 回数を重ねるべき練習のためのシナリオを自分で作っていく必要がある
- チャート事例が少ない
練習はMT4だけでやるのはかなりきついのではないでしょうか…。
実際にマニュアル作成者の小野氏も、Forex Tester 3を相当に使っている模様です。
また、事例が少ないのはちと痛いところ。練習も兼ねて自分で事例集を作っていけということでしょうか。
実際それぐらいやらないとトレードは上達しないのも事実なんですがね…。
その他、含まれる内容
購入者向けに、小野亘氏ご本人による個別メールサポートが付帯します。回数や期限は特にないとのこと。
初心者向けか?
YES or NOで答えるならNOです。トレードに関する知識と経験がそれなりにないと一読して理解するのは難しいでしょう。
勝っている人ほどシンプルなトレードをする、と巷で言われていますが、シンプルなチャートから膨大な情報を引き出し思考して結論を出している、というのが正しいと思います。間違っても、条件反射的なトレードをするわけではないです。BNF氏なんかはテレビ取材だと反射的にトレードしている様に見えたりもしますが、あの方は数百銘柄分は値動きの癖を覚えていたり毎日何百個もチャート見てたりしますので、そういう経験と知識に基づいて瞬間的に判断を下しているのです。
そういう思考と判断のプロセスを学ぶ意欲のある方がステップアップするのに役立つ教材、というのがこの教材の位置付けじゃないでしょうか。
以下、個人的に思うところ。
- 4つの時間足で相場環境認識、ラインを引くというプロセスはもう少し時間足減らした方が思考が複雑化し過ぎなくていいのかも。
- ダウ理論とプライスアクション理論の二つに大別できるとは言え、ダウ理論以外を水平線(サポレジ)、トレンドライン、チャートパターン、波動、プライスアクションなどに分けている点。勝つにはいろいろ勉強する必要があるんだよ!というのを素直に曝け出しているとも言えて、ある意味清々しい。楽して勝ちたい人を釣って金儲けしようという意思はあまり感じられない。
買う価値ありますか?
ダウ理論とプライスアクションに基づくトレード理論をきっちり勉強していきたい方には買う価値ありだと思います。
特にForex Tester 3を使ってこの教材の考え方を取り入れてトレードの練習を重ねていけば、実弾トレードに入る前にかなりご自身のトレードは改善されると言って良いと思います。個人的にはそれなりに価値の高い教材と思っています。
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