今回から不定期にForex Testerについて紹介していきます。
Forex Testerは世界中で利用されている、「裁量トレード練習ソフト」です。各種通貨ペアのチャートを動かして、ここで買ってここで売って決済して…といったトレードを実際に動いているチャートで練習できるスグレモノです。Forex TesterはForex Tester2 (略称FT2) が有名ですが、現在はバージョンアップされのみが販売されています。本記事では、具体的にどんなことができるのか、他のトレード練習ソフトウェアと比較して、何が優れているのかという点を中心に紹介したいと思います。
因みに本ブログのトレードアイデアの検証は全てForex Tester2または3で行っています。なんだかんだ一番楽なんです、これが。
Forex Testerでどんなことが出来るのか?
平たく言えば、MT4そっくりのチャートを使って心ゆくまでトレード練習しまくれるソフトです。MT4のストラテジテスタを使ったことのある方が感じる、「かゆいところ」に手が届くような作りになっています。
百聞は一見に如かず、ということで画面を載せます。
いやはや、MT4をベースにしたトレード練習ソフトでは出来なかった巻き戻しとMTFがちゃんと出来るじゃないか。ということで、多少お高くても即買いました。MTFだけでなく複数通貨の同時表示もバリバリ動きました。すげえ!
まずは無料版を試そう
は、試用版ソフトウェアプログラムをダウンロードして、その後正規購入者に送られてくるアクティベーションコードを使ってフル機能を有効化する、という手順でインストールします。なので、使用感を試すためにまずは試用版のダウンロードをおススメします。
購入後も30日間の返金保証があるのが安心です。
サポートも最近は日本語で返してくれるんですよ!前は英語メールだったのに。密かに感激したポイントです。また、日本語のチュートリアルページも充実してきました。
他のトレード練習ソフトと何が違うの?
MT4をベースにした裁量トレード練習ツールとして有名なのは、ですね。よく宣伝されているので見たことある方もいるかも知れません。
もう一つの対抗馬が価格破壊を仕掛けて来た、です。激安でクラスの機能を備えているので、こちらを買われている方も多いかも。
この二つのソフトとの比較表を作ってみました。
MT4のカスタムインジケータ
の唯一の欠点がここです。MT4のカスタムインジケータが使えません。MQLではなくDLLファイルとしてインジケータを追加する仕様のため仕方ないのですが…。用のカスタムインジケータ自体は自前で開発可能です。また、自作した用のインジケータを販売されている方もいます。これについては別記事で紹介したいと思います。
MT4用のカスタムインジケータ (特に有料インジ) はMQLで提供されるとは限らないため、そうしたインジケータの検証はMT4、またはやを使用することになります。
とは言え自体に主要なインジケータが標準装備されているので、そうそう苦労することもないでしょう。
チャートの巻き戻し
でしか出来ない目玉機能の一つ。トレードを練習している時、特にエントリーや決済ポイントで思わぬ方向に進んだ時に「なぜその方向に進んだのか?」をチャートを巻き戻して考えたくなる時ってありませんか? はそんな要望にバッチリ応えてくれます。チャートを一時停止してバックスペースボタンを押せば足1本ずつの巻き戻し可能。もちろん足1本ずつの早送りも可能ですよ。
チャートの足1本ごとの再生
だけがこの機能に対応しておりません。発売からかなり経ってますしね…。
ポジションの分割決済
ForexTester2は分割決済できないからダメ!という記事を見かけますが、では問題なく対応しているんだなこれが。最早差別化のポイントではなくなりました。
複数時間足チャートの同時進行
こちらはではすんなりと動くので○。
やでは出来なくもない、というレベルです。具体的に言えば、上位時間足の四本値データを元にオフラインチャートを表示させるという手法をとります。そのため、MTF環境下、特に常に上位足チャートとにらめっこしながらトレードをする方がやでトレードの練習をすると、巻き戻しの度に毎回毎回オフラインチャート表示作業が発生するわけで…。私が(厳密にはFT2の頃)に移行したのはこれが理由の一つでした。
MTFインジケータ
などで購入したものは全く問題なく動いています。自体には標準添付されていません。上位時間足を同時に表示させて下位足と同じインジを出せば済む話ですが一応。
やでは全く動きません。一部、MT4用に疑似MTF化したインジを開発・販売されている方もいますがその話は別の機会に。
過去のチャートデータ
やでは一部のブローカーからMT4用の1分足の四本値過去データを取得できたのでこれをベースに正確な上位足データを取得できます。生成にすげえ時間かかりますが。
では無料でダウンロード可能なデータは2001年からになりますが、1分足データにやや難点がある様な…。まあ5分足以上で練習してりゃ気にならないレベルではあります。あまりだけ持ち上げるのもあれなので。
有料データだと気持ち悪いぐらいヌルヌル動く再現性です。ただし月額21ドル~のサブスクリプションになるので、そこまで必要ないよ!という方が多いのではないでしょうか。逆にスキャルピングを主体にトレードされる方には有難いことこの上ないサービスであるとも言えます。
情報の豊富さ
日本語の情報、という観点からはが恐らく一番情報が充実しているかと。後発の情報に特化したサイトはあまり見かけません。
は情報が豊富ですが濃い情報のほぼ全ては英語のフォーラム経由でした。とは言え最近はかなり普及してきたのか、日本語で情報発信されている方も増えて来ています。
コミュニティ
ソフトの使い勝手と比較すると重要度が非常に低い項目です。
だと専用コミュニティ入会権利がありましたが、実はそこまで使い込まずお蔵入りになったのであまり詳しく知りません。はほぼ無しかと。
はしこたまフォーラムがありますがほぼ全て英語であります。
価格
ここが一番気になるところじゃないでしょうか?
は19,800円。は2,500円とお試しで買ってみていいレベルです。は299ドル、約33,000~34,000円 (連休中は249ドル、約28,000円) とお高いです。だが、敢えて言おう。あれもこれもと小銭と時間を使って最終的にに辿り着くぐらいなら初めからを買うべきであると!
というレベルで使い勝手が非常に宜しかった、というのが私の感想です。よほどマイナーなインジケータを使わない限り、これ1本でいけちゃうのよね。因みにFT2からのアップグレードは69ドルです。毎回正規料金の半額を取るようなソフトではないのでしばらくは安心して使っていけると思いました。
FT2からのアップグレードは必要?
必須ではないと思いますが、個人的な感想としてはアップグレードして良かったと思っています。
まずテスト用チャートの生成時間が大幅に短縮されたこと、それとソフトウェア自体の安定性が大きく向上したことが挙げられます。また、検証途上で保存したプロジェクトを開いたときにFT2だとインジケータや過去の売買ポイントの表示がチャート上で崩れて表示されることがありましたが、にアップグレードしてからほぼ発生していません。
ますますのポイントが上がったと思っています。
まとめ
- オリジナルインジケータ以外はあらゆる面でに軍配が上がる
- 複数時間軸のチャート表示は明らかに一択
- 正確なぬるぬる動くレベルの細かいデータはだと有料、他は無料 (再現性は置いといて)